その痛みの「真犯人」はどこ?〜あなたが気づいていない場所にこそ、原因が隠れています〜

こんにちは。院長のおおやです。今日の横浜中区はかなり気温が上昇して、まるで夏の暑さでしたね。外での運動なども心地よい季節とはいえ、体調にはくれぐれも氣をつけておすごしくださいね。

「毎日デスクワークで肩が鉄板のようにカチカチ……」

「朝、布団から起きようとした瞬間に腰にピキッと痛みが走る」

「マッサージ店で痛いところを力任せに揉んでもらっても、翌日には元通り」

こんなお悩みを抱えて、当院には日々たくさんの方がいらっしゃいます。

デスクワークの方から、お医者さま、ものづくりの職人さん、あるいはプロの表現者の方まで、お仕事や年齢はバラバラですが、皆さんの願いはただ一つ。「この痛みの本当の原因を突き止めて、楽になりたい!」ということですよね。

でも、ちょっと立ち止まって考えてみてほしいんです。そもそもあなたが今「痛い!」「重い……」と感じているその場所、本当にそこが痛みの「犯人」なのでしょうか。

実は、人間の体って私たちが思っている以上に複雑で、そしてとっても健気なんです。結論から言ってしまうと、「あなたが痛いと感じている場所に、本当の原因があるケースは驚くほど少ない」というのが、22年の臨床経験からの実感なのです。

痛みの本当の原因は、あなたが普段まったく意識していない意外な場所や、当たり前すぎて気づかない日々の動作、さらには「楽しい!」と感じている心の動きの中にさえ隠れていることがあります。

今日は、私たちの脳と筋肉が発する「痛みという名のアラーム」の正体について、具体的なお話を交えながら、少し分かりやすく紐解いていこうと思います。読み終わる頃には、ご自分の体の見方が少し変わっているかもしれませんよ。

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1. 痛みの引き金は別の場所に。不思議な「トリガーポイント」の正体

まず、筋肉の観点から「痛みの場所と原因のズレ」をお話しする上で欠かせないのが、「トリガーポイント」という存在です。

トリガーポイントとは、文字通り痛みの「引き金(トリガー)」になる筋肉の小さな「しこり」のこと。筋肉に負担がかかり続けると、血流が悪くなって酸素不足になり、ジャリジャリとした硬いしこりができてしまいます。

このトリガーポイントの最も厄介なところは、「しこりがある場所とは全然違う場所に、強い痛みやしびれを飛ばす(関連痛)」という性質を持っていることです。

例えば、ひどい頭痛に悩まされている方の原因をたどっていくと、実は頭そのものではなく「首の後ろのあたり」や「肩甲骨の裏」にしこりがあったり、足のしびれの原因が「お尻の深いところ」にあったりするのは、施術の現場では本当によくあることなんです。

いわば「犯人は現場(痛む場所)にはおらず、遠く離れたアジトから糸を引いている」という状態。だからこそ、痛む場所だけをマッサージしたり湿布を貼ったりしても、なかなか根本から良くならないんですね。


2. 腕の疲れが肩を壊す?「ワンクッション」を挟んだ痛みの連鎖

ここで、当院が特に「ここが盲点ですよ!」とお伝えしている、意外な連鎖についてお話しします。 肩こりがひどい方に「原因は腕(前腕)にありますね」と伝えると、皆さんポカンとされます。「えっ、腕? 肩じゃなくて?」と。

でも、体の中ではこんな「ワンクッション」を置いたドラマが繰り広げられているんです。

【事例】「何をしても肩こりが治らない」Aさんのケース

一日中パソコンに向かっているAさんの悩みは、首の付け根から肩にかけての激しい痛みでした。でも、実際に肩を触ってみても、そこは単に「引っ張られて痛んでいる被害者」に過ぎませんでした。

本当の「黒幕」は、腕にある「腕橈骨筋(わんとうこつきん)」という筋肉のしこりだったんです。

  1. 腕の使いすぎ: キーボードやマウスを長時間操作することで、腕の筋肉がパンパンに張り、縮んでしまいます。

  2. 腕のねじれ: 筋肉が縮むと、腕が内側にグイッとねじれます。

  3. 巻き肩(前肩)の完成: 腕のねじれに引きずられて、肩の関節が前にグイッと入り込みます。

  4. 肩の悲鳴: 肩が前に出ると、首や肩の筋肉は、頭が前に落ちないように後ろから必死に引っ張り続けなければなりません。

これが「巻き肩」による肩こりの正体です。Aさんの肩は、いわば「終わりのない綱引き」をさせられていたんですね。

この場合、いくら肩を揉んでも、根本の「腕のねじれ(クッション)」を解消しない限り、肩はすぐに前へ戻ってしまいます。

腕のしこりを解いた瞬間に、肩がスッと本来の位置に下がる感覚……。これを体験すると、皆さん「体ってつながっているんだ!」と驚かれます。


3. あなたの「普通」がコリを作る。無意識の姿勢と動作のワナ

「特に変わったことはしていないし、重いものを持ったわけでもないのに……」 そうおっしゃる方も多いです。でも、「特別なこと」をしていないからこそ、原因が見えにくくなっていることがあります。それは、生活の中に完全に溶け込んでしまっている「無意識のクセ」です。

人間には誰しも、長年積み重ねてきた「動きの習慣」があります。本人はそれが「普通」で「楽な姿勢」だと思い込んでいるので、まさかそれが筋肉をいじめているとは夢にも思いません。

【事例】「週末に大好きな趣味を楽しむと腰が痛くなる」Bさんのケース

週末にロードバイクで100km以上走るのが楽しみな、活動的なBさん(私も同類です。笑)。最近、走っている最中だけでなく、平日のデスクワーク中にも腰に重い痛みが残るようになりました。

Bさんの動作をよく見ていくと、ある共通点がありました。自転車に乗っているときも、普通に椅子に座っているときも、無意識に骨盤が後ろに倒れて背中が丸まってしまうクセがあったんです。

さらに、ペダルを漕ぐときにお尻の奥にある小さな筋肉(梨状筋など)を過剰に使うクセもあり、本人は「しっかり漕げている!」と思っていましたが、筋肉は悲鳴を上げていました。その「いつもの動き」がお尻をカチカチに固め、結果として腰痛を引き起こしていたのです。

あなたもたとえば、スマホを見るときに顎を突き出していませんか?

カバンをいつも同じ方の肩にかけていませんか?

立ち話をするとき、片方の足ばかりに体重を乗せていませんか?

こうした「自分にとっての当たり前」が、数年かけて筋肉にストレスを溜め込み、ある日「痛み」となって爆発することだってあり得るのです。


4. 「楽しいこと」でも体は緊張する?ストレスとアラームの意外な関係

痛みの原因をさらに深く探っていくと、心の問題、つまり「自律神経」が大きく関わっていることが分かってきます。 ここで一つ、知っておいていただきたい大切なことがあります。

それは、「楽しいことやワクワクすることであっても、体にとっては立派なストレス(刺激)になる」ということです。

私たちの体は、自律神経によってコントロールされています。嫌なことがあったときに体が強張るのはイメージしやすいですが、実は以下のような「ポジティブなイベント」のときも、自律神経は激しく揺れ動きます。

  • 待ちに待った旅行やドライブ

  • 大好きな趣味(スポーツやライブなど)への没頭

  • 仕事での大きな成功や昇進

  • 結婚や引っ越しなど、おめでたい変化

こうしたとき、脳内ではアドレナリンが出て、交感神経の働きがグンと高まります。いわば「興奮モード」ですね。

このとき、筋肉は無意識にキュッと緊張します。

でも、心が「楽しい!」と感じているので、脳が一時的に痛みのセンサーを麻痺させてしまい、その場では体の疲れに気づけないんです。

【事例】「温泉旅行でリフレッシュしたはず」なのに、翌朝ダウンしたCさん

念願の旅行を満喫し、「あぁ楽しかった!」と満足して帰宅した翌朝、Cさんは激しいギックリ腰に見舞われました。

なぜ、一番リラックスしたはずのタイミングで……? 実は、旅行中の移動やたくさん歩いたことで、体には相当な疲労が溜まっていました。でも「楽しい!」という感情がその疲れを隠してくれていたんです。

そして、自宅に帰ってホッとして眠りについた瞬間、自律神経が「お休みモード(副交感神経)」に切り替わりました。すると、脳の緊張が解け、それまで隠されていた筋肉の悲鳴が一気に「激痛」として噴き出したのです。

心がつらいときだけでなく、心が躍っているときも、体は一生懸命あなたを支えています。そのギャップが、「痛みという名のアラーム」を鳴らしてしまうことがあるんですね。


おわりに:体からのメッセージを紐解き、軽やかな毎日へ

いかがでしたか? 痛みの原因は、決してシンプルではありません。 痛む場所そのものだけでなく、遠く離れた腕のしこり、無意識のクセ、そして「楽しさ」の裏側に隠れた自律神経の疲れ……。それらが複雑に絡み合って、今のあなたの痛みが作られています。

つまり、痛みはあなたの体が発してくれている「もう限界だよ! 自分の体をいたわってあげて!」という大切なメッセージなんです。アラームがうるさいからといって、スピーカー(痛む場所)だけを一生懸命叩いても解決にはなりません。なぜアラームが鳴っているのか、その根本を優しく紐解いてあげることが大切です。

当院では、22年の臨床経験を活かし、あなたの体が発するわずかなサインを探っていきます。 機械は一切使いません。指先の感覚を研ぎ澄ませた手技(母指圧)によって、あなた自身も気づいていない「真犯人」であるトリガーポイントを、一つひとつ丁寧に、そして痛気持ちよく解きほぐしていきます。

長年のクセで固まった体を変えていくには、少しだけ時間が必要です。当院では「10回ワンクール」という一つの区切りを大切にし、計画的に「痛みの出にくい体」への土台作りをお手伝いしています。

「この痛みはもう治らない」と諦める前に、ぜひ一度お話しを聞かせてください。 あなたの体が、本来の「明るく、軽く、温かい」状態に戻り、笑顔で毎日を過ごせるように。「予祝(よしゅく)」の気持ちを込めて、全力でサポートさせていただきます。

まずは、あなたの体の中に隠れている「真犯人」を、一緒に見つけにいきませんか?

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