坐骨神経痛からの脱出——朝ランが変えた日々のリズム

folder未分類label坐骨神経痛整体トリガーポイント

 

「朝ラン、また始められたらな」——そんな思いが、気づけば毎日の習慣になっていた。坐骨神経痛を乗り越えた42歳の会社員が、トリガーポイント療法とセルフケアで変わっていく日々。朝の空気とともに、新しい自分へと走り出したリアルストーリー。

 

 

 

 

「走れない」から「走りたくなる」へ

 

出勤前の公園に、朝日と一緒に現れる男がいる。

やや長身で、黒のキャップにジャージ姿。軽快とは言えないが、地にしっかりと足をつけて、一歩ずつ前に進んでいる。

その人こそ、斉藤健司さん(仮名・42歳)。

都内の広告制作会社に勤める会社員で、二児の父。

 

若い頃はサッカーやマラソンにも熱中していたが、30代後半から腰に違和感を抱えるようになった。

仕事柄長時間のデスクワークが続き、気づけば腰から右脚にかけて鈍いしびれと痛みが出るように。

 

整形外科では坐骨神経痛と診断され、湿布と痛み止めを処方されるも、根本的な改善には至らなかった。

 

「体を動かしたいのに、動かすと痛い。何もしないと衰えていく。そんな板挟みの日々でした」

 

ランニングはもちろん、通勤の階段も辛くなり、通い慣れた道も遠く感じるようになっていた。

 

 


「このままじゃ終われない」

 

そんな時、ネットで偶然目にしたのがもとまち整体院のホームページだった。

 

「トリガーポイントという言葉に興味を惹かれたんです。筋肉が原因って、本当かな?と思って」

 

整体院での初回のチェックでは、痛みの範囲や強さだけでなく、普段の姿勢や歩き方、筋肉の緊張状態などを細かく確認。

腰部・臀部の深層にある筋肉に、強いトリガーポイントが形成されていることが分かりました。

 

施術では、まず表層の筋肉・筋膜の緊張を手技によるリリースでやさしくほぐし、その後、臀部や腰椎周辺に形成されたトリガーポイントへと段階的にアプローチしていきました。

深層筋への圧が的確に届くよう、呼吸を合わせながら無理なく行うことで、施術中も安心してリラックスできるよう心がけました。

 

また、日常生活での不良姿勢やクセを整えるために、骨盤まわりの筋肉バランスを安定させる体操を指導。

短時間でできるシンプルなエクササイズを、無理のない範囲で継続してもらうよう提案しました。

さらに、長時間のデスクワークに適した座り方や、歩行時の重心の置き方など、普段の動きそのものを見直すことも平行してスタート。

 

日常の中に取り入れやすい“ちょっとした工夫”が積み重なることで、回復の土台がじわじわと築かれていきました。

 

「ここで言われたアドバイスって、どれも“すぐできること”だったんですよ。なのに、体が少しずつラクになっていくのを感じました」

 

 


習慣化した“走る自分”への転換点

 

整体院に通い始めてから2週間後、最初の変化が訪れる。

 

「通勤電車で、立ってるのが苦じゃなくなったんです」

 

それまでは数駅ごとに座席を探していたのが、気づけば立っていた方が楽に。

仕事中も長く座っていられるようになり、痛みが意識の奥へと遠のいていった。

 

 

そこで、斉藤さんはあることを決めた。

 

「どうせ朝早く目が覚めるなら、試しに公園を歩いてみよう」

 

数分だけのつもりで出かけた朝の公園。

空気は冷たく、まだ人もまばらだったが、それがむしろ心地よく感じられたという。

 

最初はほんの5分、次は10分と、歩く距離を少しずつ延ばしながら、腰の様子を慎重にうかがう日々。

それでも、自分の足で一歩ずつ前に進んでいる感覚が、どこか嬉しかったそうだ。

 

 

数週間後には、歩くことから軽いジョギングに変わっていった。そして今では毎朝30分のランニング習慣に。

 

はじめは歩くだけでも腰に意識が向いていたが、呼吸を整え、フォームを意識するうちに、自分の足で動ける実感が湧いてきたという。

 

 

 


「今の方が、若い頃より調子いい」

 

3ヶ月が経つころには、トリガーポイントの硬さもかなり低減し、セルフケア中心の通院間隔に移行。

以前は手を当てるだけでも痛みを感じていた部位が、今では押しても違和感がないほどまでに回復していました。

 

「気づけば腰を気にせず子どもと鬼ごっこしてたんですよ。あれ、走ってたな、って(笑)」と笑いながら話す斉藤さん。

かつては痛みを恐れて避けていた動きが、いつの間にか自然にできるようになっていたことに、自分自身が一番驚いたそうです。

 

 

いまでは、週末には10km程度のジョギングもこなす。

お気に入りのランニングコースには季節ごとの変化があり、景色を楽しみながら走る時間が、心身のリセットにもなっているとか。

ランニングアプリでの記録更新が、ささやかなモチベーションになっている。

 

「昔よりちゃんと体の声を聴いてるから、無理しないし、気持ちよく走れる。気づけば姿勢も良くなってました。肩の位置も安定して、呼吸が深くなった気がします」

 

斉藤さんは、これから会社の仲間とハーフマラソンに出るのが目標だと語り、「せっかくだから、完走してみたい」と控えめながらも意欲をにじませていました。

 

 

 


イメージした未来は、現実になる

 

「また走りたい」——そう願っていた頃は、ただの夢物語のように思えた。

 

けれど、“朝の公園で風を切って走る自分”をイメージしながら、毎日のセルフケアとメンテナンスとしての施術を地道に続けていった斉藤さん。

走っている姿だけでなく、シューズの感触や息づかい、空の色までリアルに想像しながら、日々の小さな変化を積み重ねていった。

 

その姿勢が、身体の中の流れを変えた。筋肉がほどけ、関節の動きが滑らかになると、心の中の景色まで変わっていった。

「痛み中心」だった意識が、「動ける喜び」へと静かに切り替わっていったのだ。

 

 

頭の中のイメージは、やがて行動になり、習慣になり、現実の一部になっていく。

 

「もう走ってる自分を想像してるんじゃなくて、ほんとに毎日走ってるんです」

 

走れなかった人が、また走り出す。

それは単に症状が良くなったというだけではなく、自分の未来を取り戻したということ——。

 

すがすがしい朝の空気を吸いながら、斉藤さんは今日も新しい道へと走り出している。

 

 

※施術効果には個人差があります。

※画像はイメージです。