頭板状筋とトリガーポイント。20160909

- update更新日 : 2024年07月10日
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今日は、トリガーポイント(痛みの『引き金点』)のワンポイント解説です。『頭板状筋』という筋肉を、取り上げてみます。
20160909001.JPGこの筋肉は首の後ろ側にあり、『項靱帯、第7頸椎、第1~第3もしくは第4胸椎棘突起』を起始とし、『側頭骨乳様突起の後面、上項線の外側で胸鎖乳突筋の付着部深層』に停止します。

たとえば、右側が収縮すると頭(顔)を右上方に向けたり、倒したりします。左右両方の頭板状筋が収縮すると、頭(顔)を上に上げる働きをします。 要は、顔を上げて見上げる、頭部を回して後ろを見る動きに関わる筋肉です。

さて、この筋肉のなかにトリガーポイントができますと、特に上部のコリは、関連痛として頭痛につながりやすいです。頭頂部が代表的とされますが、いわゆる『目の奥の痛み』、または『こめかみが痛い』と訴えるかたにも、頭板状筋のコリやトリガーポイントが認められることが多いですね。

この筋の硬結は、目の疲れ(眼精疲労)や、長時間の坐位でのPC使用がその代表的な原因とされます。当整体院ではあまり見られませんが、『外傷性頚部症候群(むち打ち損傷)』によってもトリガーポイント化が起きるとされます。

首肩こりの施術をする際に首の動きのテストをしますが、そのなかの『回旋』の可動域が狭いケースで、この筋の硬結を解除していくと、まさしくその場で可動域の拡大が見られることが多いです。

『視野が広がりました』という感想をよくいただきます。逆に日常生活上では、体幹も一緒に動かすことが多いため、頭板状筋上部の筋硬結には気づきにくいといえます。

当然、首にはこの頭板状筋のみならずさまざまな筋肉が存在していて、頭頸部の複雑な動きに対応しています。こういった筋肉のトリガーポイント化は、その近辺だけでなく、離れた場所にも痛みやしびれを飛ばすことになります。

首や肩のコリから来るといわれる緊張型頭痛の主要な原因となります。板状筋でいえば、この筋肉のトリガーポイントの解除が、そのまま、(同時に出ている)頭痛の改善に結びつくことが多いのは、そのためです。(お)

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※施術効果には個人差があります。

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